手づくり梅干しも、かれこれ10年以上毎年仕込んでいます。
我が家は2人暮らしだけれど、わっちーのお弁当やおにぎりには梅干しは欠かせないので、毎年大量に仕込みます。
ご近所からわけて頂く梅は、生り年、裏の年で手に入る量が違います。
その年に手に入った貴重な梅をできるだけ丁寧に仕込んで、おすそ分けもしながら、だいたい1年で食べきってしまいます。
10年以上仕込んできて、だいぶ梅しごとのコツをつかんできたので、手づくり梅干しの失敗しない作り方をまとめてみることにしました。
この作り方は昔ながらの塩だけで仕込む方法になります。
以前はこんな失敗もしていました(泣)
手づくり梅干しの作り方
梅を収穫したら、傷のついていないきれいな梅だけ選別し、そのまま1週間ぐらい放置します。
気温が高いと、カビやすいので時々天地返しをしながら、様子をみてくださいね。
1週間ほどで黄色く熟し、家中に梅の香りが漂いはじめます。
(熟するまでの時間は気温などに影響されます)
こうなったら、梅干しを仕込むタイミングです。
梅干しのレシピ
梅(黄熟したもの) | 適量 |
塩(粗塩など) | 梅の量の15%~18% |
きれいに消毒したタル・重石(梅の量の2倍以上)など
梅干しをつけるときは、食卓塩ではなく粗塩などの自然塩を使います。
量は15%~18%
減らしたいと思うかもしれませんが、これ以上減らしてしまうとカビが生えやすくなったり、保存がきかなくなってしまいます。
梅干しの仕込み方
①きれいに水で洗い、布巾で水気をふき取ります。
黄熟した梅は親指で軽くなでるように引っ掛けると、ポロっととれますよ。
青梅だとこの方法では取りにくいので、竹串などをつかって丁寧に取ってくださいね。
②梅の実に塩をすりこみます。
梅の実が少し汗をかくくらいまで、塩をすりこみます。
これを丁寧にすると、確実に水が上がってきます(←これが失敗しないPOINT!)
③梅と塩を交互に漬け込みます
重石をしたときに均一に圧がかかるように丁寧に詰めていきます。
端っこの方はあまり高くせず、中央を盛り高くするとよいです。
④重石をします
重石をする前に、放置しておく場所にタルを移動させましょう。
そこで重石をします。
これだけでは足りないので、さらに石の重石を追加します。
梅干しの最大のポイントは、いかに早く水を上げるか。
梅が梅酢につかるまではしっかり重石をして圧をかけます。
⑤毎日、梅の様子をのぞきます
漬けた後は1日一回はタルの中の様子をみましょう。
重石をして1日半後
梅にかかるまで、水があがってきました。
こうなったら、石の重石は外し、半分の重さにします。
この後、土用干しまで時々タルの中をのぞきます。
毎日タルの中の様子をのぞいて、もし白いカビのようなものが浮いてきたら、すぐ取り除きましょう。
多少のカビなら大丈夫です。
このあと「土用干し」をして殺菌をするので、土用干しまで持ちこたえれば大丈夫。
そのためにも毎日でなくてもいいので、時々はタルの中の様子をみましょう。
早期発見がコツですよ。
⑥赤シソを加えます(省略可)
赤シソが出回ってきたら、塩であく抜きをして梅に加えます。
我が家の場合は、家の周りに勝手に生えてきていたので、それを摘みました。
虫がついていないかどうかも一緒にチェックしましょう。
素手で摘むと指先や爪の間がまっ黒になります。
気になる方は手袋をして下さいね。
深ざるにいっぱい。
これで約300g分です。
この重さの約15~18%くらいの塩を使ってあく抜きをします。
今回は50gくらい塩を使いました。
2回に分けてあく抜きをします。
綺麗に洗った赤シソに半分量の塩を合わせて、よくもみます。
しっかり揉むと、真っ黒な水分がたくさん出てきます。
洋服につくと、とれないのでエプロンをしてやると安心です。
水分がでてくるまで揉んだら、一度しっかりと絞ります。
絞ったシソの葉をほぐして、残りの塩を加えて、再度揉みます。
はじめはなかなか水分が出てきませんが、頑張って続けてみてください。
一度目ほどではないですが、水分がでてきます。
先ほどより色が薄くなります。
ここまでできたらしっかり絞ります。
漬けておいた梅酢をカップ1杯程度すくって、赤シソに合わせます。
ここで赤シソが綺麗な赤~ピンク色に染まります。
この状態のものを、漬けておいた梅の上にかぶせて、さらに重石をしておきます。
透明のビンにつけると、だんだん染まっていく様子がわかります。
梅本来のフルーティーさが際立ち、赤梅とはまたちがった美味しさがあります。
⑦土用干しをします
梅雨が明ける土用のころの晴天の日を狙って、土用干しをします。
母から教わったのは、3日天日に干し、最後の一晩は夜露にあてること。そして絶対に雨に当てないようにすること。
仕事の都合やお天気の都合で、3日間連続で天日に干すことが難しければ、1日だけ、2日だけでも良いかと思います。
私は雨だけには当たらないように気をつけています。
1日ごとに梅酢に戻すと、ぽたぽたの柔らかい梅になります。
もちろん日に当てて、そのままにしておいてもOKです。
そこはお好みでよいかと思います。
赤シソも一緒に天日干しにして、カラカラになったものをミルなどをつかって細かく粉砕すると、ゆかりのふりかけになります。
⑧保存の方法
タルの梅酢に漬けておくことで保存ができます
1年以上保存するときは、土用干しのときにもう一度日にあてるとよいですね。
当てなくても大丈夫です。
だんだん塩がまろやかになって味が変わっていくのも面白いと思います。
なかなか変化が感じられるまで、梅干しが残っていてくれません(笑)
まとめ
毎年、梅雨時期になると母がやっていた梅しごと。
家中が梅の香りになって、今でも梅が熟した香りをかぐと、そのころのことを思い出します。
梅の酸味は梅雨のじめじめした時期から暑さ真っ盛りの夏の時期のカラダにとっても助けになる食材。
コツさえ押さえれば失敗せず、誰でも上手に梅をつけることができますよ。
是非、あなたも梅しごとを楽しんでみてくださいね。
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